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泉美木蘭
2020.6.26 09:55

感染拡大は「日本国内でどうだったか」が問題では?

感染拡大のスピードを示す「加速度」を算出して、

「外国人の入国を許していた間は、
新たなウイルスがどんどん入ってきていたので、
アクセルが踏まれた状態になり、
感染拡大の加速度は高まっていたが、
3月上旬に外国人の入国を制限したら、
アクセルが緩められた状態になり、
感染拡大の加速度は下がった、
だから自粛はほとんど関係なかった」

と主張する言説があると聞いた。

もちろん、感染症の発生に際しては、
渡航制限を行うべきというのはわかるけど、
一番に検証したほうがいいのは、

「ウイルスが日本に入ったあと、日本人の間で、
どのように感染推移したのか?」

という点と、

「そもそも新型コロナウイルスとはどのような性質を
持っているのか?」

という点であり、ウイルス保有者をどれだけ大勢投入したか、
という話ではないのでは? という疑問が浮かんだ。
だって日本で感染した人は、全員、直接外国人からうつされた
わけじゃないでしょ?

ロックダウンしても、おかまいなしに国内で感染拡大が
続いてしまった国を見れば、
人為的に、全世界一様に、ウイルスの活動を制限することは
不可能だとわかるし、
新型コロナが、もしも「日本人にとって」感染力の極めて高い
猛毒ウイルスだったなら、
渡航者数に関係なく、「日本人の間で」たちまち感染拡大して、
猛威をふるったのではないかと思う。

でも、今回のウイルスは、日本では、そうならなかった。
最初から感染規模が拡大せず、重症者・死者も増えず、
そして、新型コロナの性質に則って2週間でピークアウトした。

…ということじゃないのかなと思うのだけど。

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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